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ゴキブリを国語辞典で引くと「平たい楕円形、黒褐色で油に塗れたようような艶のある昆虫。アブラムシ」とある。人類が地球上に姿を現すずーっと以前から地球上を徘徊し、人の動きよりはるかに早い速度で敏捷に移動する捕捉することの難しい昆虫である。多くの奥方からはその色艶、形相から嫌われ、「ゴキブリ」というとても汚いもののような名詞をいただいている。この名は時々、形容詞にもなり、汚いもの、見下すもの、不必要なもの(?)などの形容をする時に名詞の前につけて使われる。(例:ゴキブリ亭主、小生も台所に立つときこの様な扱いを受けるときがある。)ゴキブリの側からみれば(この形容詞のついた亭主諸君も同じだが)、自分がこの汚い名前のついたゴキブリだとは思ってもいない。当たり前の生活をし、当たり前の行動をしているだけである。彼らの悲劇は人間と生活環境を共にすることにある。小生もゴキブリの姿を発見すると、未だ読み終わっていない新聞であろうと何であろうと、さっと丸めて棒状にするのが癖になっている。というのも、女房が「あっ!ゴキブリ」と大声をだして、左に行ったの右に逃げ込んだのと指示が飛ぶからである。ゴキブリをしとめて紙に包んで捨てる時、殺生をしてしまった後味の悪さが残るのは小生だけであろうか。
小生は住宅設計を生業とするものである。20数年前にある大手キッチンメーカーのコンサルタントとして仕事を始め、キッチンとは縁の切れない関係となって、最近ついにエコロジーキッチンなるものを創り、発売することになってしまった。このエコロジーキッチンについては別
の機会に書くこともあると思うが、キッチンが何であろうとゴキブリと無縁であるはずはない。このエコロジーキッチンの発売にあたり販売代理店を募集してるわけだが、先日、ある人の紹介でこの代理店を検討したいという人に説明するために訪問した。
そこで防虫パッキンの話になったが、我が社のエコロジーキッチンには防虫パッキンがついてない。当然「なぜついてないのか」と質問があった。私は「なぜつけなければいけないのか」と逆に聞き返した。これを読んでる皆さんも「えっ、なぜ」と思ったに違いない。
私はゴキブリ愛護協会に所属してもいなければ、ゴキブリを繁殖させたいと望んでいるわけでもない。現在のキッチンメーカーの防虫パッキンでゴキブリや小動物をキッチン内部に入れないようにするのは不可能である。全くの無駄
なのである。某メーカーは通電してショックを与え殺してしまうゴキブリショッカーなるものを売り出したが、これも無駄
であった。敵さんは驚くほど生命力が強い。何せ、3億年前から生息してるのである。人類とはケタが違う。
前述した某キッチンメーカーのコンサルタントをしている時、 納入したキッチンを拝見しに、引越をされた後にあるお宅を訪問した。そのお宅ではプランやデザインは気に入っているが一つだけ問題があるという。「何ですか」と尋ねると、奥さんが上の抽斗を開けてみて下さいという。引き出してみると、一匹のゴキブリの子供(2〜3mm)が抽斗の縁を這っている。抽斗の内箱にはプラスチックのトレイが納まっていて下が空洞になっている。思わずそのトレイを持ち上げると、その下には数十匹のゴキブリの子供が蠢いていた。
防虫パッキンはしっかりついているのに。後でその奥さんが白目をむいているのが何となく分かった。私が若かりしころの想い出である。
最近では、昨年やっとのことで我が家を建てることができ、工務店の清掃も終わって引越の算段をしていると、今度は私が白目をむいてしまった。ゴキブリがチャッカリ先に住ついている。思わず叫んでしまった「俺達はまだ引っ越してない!」
皆さん、ゴキブリを繁殖させないためには、人畜に有害な薬品を使うのではなく、キッチンを清潔にしましょう。これが一番ですゾ。
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